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住宅の断熱性能

断熱性能とは

「建物からの熱の逃げやすさ」と「建物への日射熱の入りやすさ」の2つの点から建物の断熱性能を見る指標です。つまり、断熱性能は夏の冷房時、冬の暖房時に熱が出入りする割合に影響を与えます。

(出典)「2025家庭の省エネハンドブック」東京都環境局

断熱性能が高い住宅による良いこと

  • 入居者の健康維持に効果あり

断熱性能の低い住宅では、外気へ熱が逃げやすくなるため部屋ごとの温度差が大きくなります。なかでも冬場の入浴時は、急激な温度変化が生じて血圧が大きく変動することによる「ヒートショック」が起こりやすくなります。
一方で、断熱性能の高い住宅では、部屋ごとの温度差が小さくなり「ヒートショック」による入浴事故の防止に繋がります。それだけでなく、「暖かい家」※1に住むことにより、のどの痛みや咳、血圧上昇などが改善するという研究結果があります。

   ※1 世界保健機関(WHO) 住宅と健康ガイドラインでは冬季室温18℃以上

(出典)「家庭の省エネハンドブック2025」東京都環境局

  • 光熱費の削減に繋がる

断熱性能が低い住宅では外気との熱の出入りが大きく、空調で無駄なエネルギーを消費します。それと比べて、断熱性能の高い住宅は室温が外気温の影響を受けにくく、室温の変化を抑えやすいため、光熱費削減に繋がります。

  • 物件の維持管理の負担が軽減される

断熱性能が低い住宅では結露が発生しやすく、ダニやカビの繁殖による住環境の悪化、さらに木材の腐朽や建材の劣化など住宅の寿命を早める原因になります。断熱性能が高い窓や建材を用いた住宅では、結露が発生しにくく掃除や手入れが容易になり、維持管理の負担が軽減されるとともに、住宅の長寿命化にも繋がることが期待されます。

断熱性能を上げるためには『断熱改修』

室内と外気の熱の出入りは、大半が「窓・ドア」の開口部からとなります(夏の冷房時:約7割、冬の暖房時:約6割)。そのため、まずは「窓・ドア」の開口部を複層ガラスや樹脂サッシなど断熱性能の高い部材に変えることがおススメです。また、壁や天井、屋根、床などの外気に触れる部分に断熱材を入れることにより、さらに断熱性能の向上が期待できます。

東京都では、賃貸住宅の断熱改修を実施する場合に対象となる補助事業「賃貸住宅の断熱・再エネ集中促進事業」があります。
興味がありましたら、クール・ネット東京HPを確認ください。
さらに、賃貸オーナーの省エネ性能診断や断熱改修などの実施に向けて伴走支援する「コンシェルジュ」の無料支援もあります。